大和書房「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」上野千鶴子、田房永子 共著

 私の敬愛する上野千鶴子先生と、漫画家でライターの田房永子さんの対談です。

 性差別や社会構造の変遷について、分かり易くまとめられていますので、
「何か変だぞ」
「なんで、こんなに苦しいの」
「うちの母って、毒母なんだけど」
「入試差別、ひどくない?」
 と思った時、入門書としてお勧めです。

 ここ数年、世界全体で、女性の権利向上の動きが盛り上がってきたと思います。性暴力の被害を公表する#MeToo運動も広まりました。

 日本でも、女性が受けた性暴力被害を軽んじるような裁判結果に対し、抗議のために女性たちが花を持って集まった、フラワーデモが話題になりました。おかげで、判決が変わってきたと思います。

 これは、多くの女性が戦ってきた成果を引き継いでの動きだと思います。各国で少しずつ、色々な女性が活動してきました。

 日本ではアグネス論争もありましたし、田嶋陽子先生や遙洋子さんなど、メディアに出て戦ってくれた方もいらっしゃいます。

 ネットの威力で〝保育園落ちた、日本死ね〟とか〝ワンオペ育児〟という言葉も、かなり広まりました。

 また、日本特有の少女漫画では、多くの女性作家が優れた作品を発表し、少女たち、元少女たちの道を照らしてくれました。最近では、牧野あおい著「さよならミニスカート」という作品が話題です。

 みんなが自分の生活の場で、おかしいと思うことに異議申し立てをしていけば、世界は変わりますよね。

 ただ、女性の側は目覚めたり、変わったりが容易ですが(日々、困難にぶち当たって、ものを考えるから。だって、電車に乗れば痴漢がいますからね。常習的な痴漢行為は、依存症という心の病気から来ているようです)、既得権を持っている男性の方は、変わるのが難しいようです。

 妻や恋人に逃げられると、ストーカーになって暴力事件を起こすのも、圧倒的に男性です。
 〝弱い自分〟を、自分で認められないのかもしれません。
 それは、古典的な〝男らしさ〟という呪縛に囚われている、ということだと思うのですが。

 皮肉な話ですが、グローバル化によって先進国の中間階級が没落していくと、既得権を剥奪されたと感じる男性が増え、〝目覚める〟ことにつながるかもしれません。

 マルクス、エンゲルスなどによる唯物史観を引用すれば……経済という下部構造の変化が、意識という上部構造を変えていくわけですね。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント