『怠ける権利!!』過労死寸前の日本社会を救う10章 について

著者は大妻女子大学教授の小谷敏(さとし)氏、過労死大国の日本人に、ぜひ読んでいただきたいと思います。

 この本の終章にありますが、漫画家の水木しげる氏は、忙しい時でも10時間の睡眠時間を確保し、93歳まで長生きしたそうです。

 対照的に、〝漫画の神様〟手塚治虫氏は睡眠時間を削って働き、60歳の若さで亡くなりました。

 普通の日本人もそろそろ、過労死するまで頑張る、という精神を見直してもいいのではないでしょうか。頑張るのはいいのですが、命を失ったら本末転倒です。
 庶民を限界まで働かせて、その果実を横取りしているような階級もあるのですから。

 この本では近代史を振り返りながら、日本がこうなった経緯を分かり易く解説してくれますが、ここでは、「水木しげるの幸福論」を引用したいと思います。

第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

第二条 しないではいられないことをし続けなさい。

第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

第四条 好きの力を信じる。

第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

第六条 なまけ者になりなさい。

第七条 目に見えない世界を信じる。

 よく知られている通り、水木氏は戦争で片腕を失い、不遇の時代を過ごしながらも、「ゲゲゲの鬼太郎」などで多くのファンを楽しませました。普通よりもはるかに才能のある方ですが、「努力が報われるとは限らない」ということも実感なさったのでしょう。

 私も五十代終わりにさしかかり、「自分が死ぬ時に、後悔しないように過ごしたい」と思うようになりました。

 仕事も大切ですが、友達としゃべるとか、旅行に行くとか、美味しいものを食べるとか、好きな映画を見るとか、日々の小さな楽しみを大事にしたいと思います。
 それが結局、幸せということではないでしょうか。

 人間は疲れすぎると、まともにものを考えることもできません。上手な方向転換もできなくなります。

 どうか皆さん、疲れをためないで。頑張りすぎないで下さいね

 この本では「自発的隷従」という言葉が、警句として挙げられています。

 自分のために頑張っているつもりが、いつの間にか、誰かの利益のため、都合よく利用される存在になっていないか。

 そんなことを、考えていただけたらと思います。

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