議会報告13号です

 これから見直して印刷に出すので、8月前半には新聞折り込みできると思います。細部の修正はするかもしれませんが、およそ次の内容です。

 第2回定例会
 6月5日から19日まで開催。補正予算や、請願・陳情等の審議を行いました。

 六価クロム汚染に関する請願 
 請願30-2号「開発行為における地盤改良剤等の使用による漁場及び海水浴場の汚染防止に関する請願書」は、「海岸部の開発工事の際、有害な六価クロムを含む地盤改良剤を使わないよう、指導できないか。もし使用するなら、その後、定期的に有害物質の溶出検査をしてほしい」という趣旨なので、不安は理解できると思い、紹介議員の一人になりました。
 まちづくり条例には地下に関する規定がないのですが、町として業者に強く要望したり、水質検査を行ったりすることは可能だからです。石灰系の地盤改良剤もあります。

 総務建設常任委員会では全員一致で採択されたのですが、本会議では6対6の同数となり、議長採決で不採択となりました。「工事の許認可権は県にあるので、この請願は町議会の権能を越える」という見解が主でした。

 ただ、不安は理解できるという認識が共有され、議員有志が町や県に要望書を提出したこともあり、願意は届いたと思います。

私がした一般質問
1 上山口小旧校舎の雨漏りについて。町民の利用者もいるし、万が一の場合の避難所にもなりうる。今後まだ何年か使用するのであれば、何らかの対策がとれないか。

回答 50年以上経った建物で、耐震性もない。多額の費用をかけて補修する予定はない。

2①小中学校の老朽化について。校舎新設の目安は築60年なので、検討を始める頃合いだ。まずは、専門家による劣化診断が必要だが。

回答 公共施設管理の第一次実施計画によれば、2019年度に公共施設全体を調査する予定だ。調査の細部はまだ決定していない。

②少子化に伴い、学校の統廃合や施設の複合化などが予期される。大きな問題なので、今からワールドカフェ方式による町民との話し合いを行ってはどうか。

回答 時期尚早だ。町民に対する説明会の前に、町部局と教育委員会で案をまとめる必要がある。

3①イノシシ問題の周知について。町外から来る方に知らせるため、逗子駅前のバス停に警告表示を出してはどうか。

回答 山の入口には警告看板がある。駅前では逗子の方も見るので、不安をあおる可能性がある。

イノシシ対策として、ヤギを飼う自治体があるが。緑地の手入れを、高齢化する人間だけで続けていくのは無理がある。

回答 ヤギにも危険はあると学んだ。精通した方々に導入してもらい、その成果を元にするというステップが必要だ。

4 住宅地に、子供が遊べる公園が少ない。町民の皆様に、土地の寄贈をお願いしてはどうか。寄付された土地が使いにくくても、町有地が増えれば、交換や売買を繰り返して、適地が得られるのでは。

回答 まず計画ありきだ。土地利用の計画がないのに、寄付だけ先にお願いすることは難しい。

 下山口マンション問題とは 

 京急不動産が下山口地区で計画しているマンション建設(4階建て、55戸)に関して、この2月に、町民有志が開発許可の取り消しを求め、葉山町を訴える裁判を起こしました。第1回の口頭弁論は4月18日に終了。町は応訴。
 私なりに状況を整理してみます。

●現地は第4種風致地区(高度制限12m)である。この地区では昔から住民の申し合わせで、建物の高さを2階建てに抑えてきた。近年は3階建ての住宅もできているが、住民のほとんどは申し合わせを守ってきた。今ある保養所なども、高さを抑えている。

●海岸地帯で地盤が軟弱であり(砂やシルトの層)、背後の山からの地下水も流れているので、大きな建物を建てることには不安がある。地下水の流れが変わり、近隣の住宅に被害が出ても、自己責任でそれを立証しなければ、補償してもらえない。

●まちづくり条例では、樹木の保全に努めるよう求めているが、横浜銀行の古い建物を撤去する工事の際に、ほとんど伐採された。枯れた木もあったが、元気な木もあったはず。

●駐車場の面積のうち緑化ブロック部分を、20%の必要緑地に算入している。地面に根付いていない緑を、緑化率に入れていいのか。車が停まっていれば、下に何が生えていようと、その緑は見えない。

 2018年4月の設計変更で、緑化ブロック使用面積が減りました。

●車を使う場合、国道からの出入り口が一か所しかない。葉山公園側に抜けられる車道は、非常時しか使用できない。当初の図面では、その道路は人しか通れない幅だった。

 まちづくり条例では、敷地内への車の出入り道路は、袋路状(行き止まり)であってはならないと規定。ただし敷地内に転回広場があり、町長が認めれば、この限りではないという留保がついています。

 他に、屋内駐車場を建築面積に算入するかどうか、外壁の色、交通インフラの不備、公聴会での公述人の反対意見が反映されない、業者の説明会に呼んでもらえるのは「近隣住民か周辺住民(最大100m範囲)だけ」など。

 現行の町づくり条例には「大規模な土地取得の際の事前届け出制度」がなく、駐車場の面積を、緑地率の計算から外す規定もありません。今後の検討課題だと思います。

 私からは今年1月、総務建設常任委員会に「改正案」を提出しましたが……。
 今後は、町民全体で「まちづくり」を考える必要があるでしょう。ご意見をお待ちします。

 私の発言の真意について 
 今回の議会中、私の過去の発言が他議員に引用されましたので、正確を期するために経緯をお伝えします。
 2018年4月22日、下山口のマンション問題に関する町民有志の会合が下山口会館でありました。私も参加し、正確な言葉遣いは覚えていませんが、次のような趣旨の発言をしました。

「町は財政難なので、人口増を願っている。そのため、町もしくは町長は、大型マンション建設に反対しないのだ。住民が反対運動をする際には、町の財政面にも目配りする必要がある」
 この発言で誤解を招く点がありましたら、言葉が足りなかったことをお詫びいたします。

 町長がマンション賛成と発言した、と言ったわけではなく(そのような発言を、私が聞いたことはありませんので、そういう言い方はしていないと思います)、あくまでも私個人の推測です。
 貴重な海岸部の風景を変えてしまう大型開発を抑制する気が町側にあれば、もっと何か出来ることがあるだろうと考えていたからです。

 たとえば、まちづくり条例の改正を早急に実行すれば、周辺の開発計画に影響を与えるだけでなく、既に計画された建物が「既存不適格」になることで、売買に不利が生じ、事業者に再考を促す効果があるでしょう。
 また、風致地区の種別を第3種にすれば、高度制限は10mに、緑地率は30%になります。景観を守るため、大きな前進となるでしょう。

 「財産権の侵害になるから、厳しい改正はできない」という反論があるかもしれませんが、憲法第29条の2項には「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める」とあります。
 法律というのは、時代の変化を反映して変わるもの。「個人の権利」は、「公共の福祉」に制限を受けることがあるのです。

 この件に関し、山梨町長からは、責任ある発信を求める「申し入れ書」を6月19日に頂いています。公平を期するため、ご本人了解の上、抜粋します。
「そもそも、私はこれまでの考えや発言において、公私を問わず、開発行為を推進するような見解を持ったことはなく、新たな開発よりも現家屋のリフォーム・リノベーションによる人々の住み変わりを第一と捉えてきました」

 私がこの大型マンション計画に懸念を持つのは(町民有志と、宮内庁にも相談に行きました)、場所が御用邸近くの景勝地であり、葉山に残された貴重な「昔ながらの風景」が損なわれてしまうと感じるからです。

 東京や横浜のような大都市なら、4階建てのマンションを大型とは呼ばないでしょう。ですが小さな町では、しかも山沿いではなく海岸部なら、大型すぎると思います。
 既に葉山には、十分な数のマンションがあります。今後の人口減を考えれば、いずれ建て替え問題が深刻になることが予測されます。
 葉山が今後も「憧れの町」であるためには、町民全体で「まちづくり」を考えていく必要があると思います。

 既に、市街地の緑は大きく減りました。公園も足りません。大きな災害があった時、火災の延焼が心配です。雨の日の交通渋滞も深刻です。葉山が許容できる人数には、限りがあるのです。

 『ごみゼロへの挑戦』 
 山谷修作著、逗子図書館。副題は『ゼロウェイスト最前線』。
 葉山町の事例が大きく取り上げられているので、ご覧下さい。葉山から各地に広まりつつある生ごみ処理器「キエーロ」についても、紙数を割いています。
 町では、年2回の「くるくる市」も、資源活用の場として定着してきました。
 このイベントは「ゼロ・ウェイストを考え、進める会」が始めたものですが(私も創立メンバーの一人です)、皆さまに歓迎され、途中から町の協力を得て、町の行事となりました。非常に有難いと思っています。

 日本では人口減ですが、世界全体ではまだ増え続け、いずれ百億人を突破する予測です。「資源循環社会」を目指す姿勢はますます重要です。

 お庭のある方は、気が向いた時で結構ですから、地面に穴を掘って、生ごみを埋めてみて下さい。夏場なら、一週間程度でかなり分解が進みます。ミミズが増え、土が豊かになる効果もあります。
 生ごみを家庭内で処理できれば、ごみ処理経費が大きく減るはずです。浮いたお金を、教育や福祉のために使えます。

 プラスチックごみ問題 
 世界的に、プラスチックによる海洋汚染が問題になっています。
 細かい粒が魚に食べられたり、プラごみが胃腸に詰まって鯨や海亀、海鳥が死んだり、洋上に巨大な「ごみベルト」ができたり。
 もう、方向転換しましょう。
 現代社会に暮らす以上、プラごみを出さないのは無理ですが、ちょっと意識するだけで、何割かは減らせると思うのです。
 シャンプーや洗剤を石鹸に切り替えるとか(私はここ三十年、石鹸で髪や衣類を洗っています)、飲み物のペットボトルを買い控えるとか、マイバッグを持ち歩くとか。
 消費者が変われば業界も動くでしょう。そして、日本政府の対応は……?

  梅毒患者が急増中 
 厚生労働省の統計によれば、日本国内で、昨年の患者数は5000人を大きく超えました。先進国とは思えない惨状です。
 性感染症や避妊について、学校での教育が足りないのかもしれません。
 特に、感染数が増えている若い女性の皆さんに、注意を呼びかけたいと思います。
 自分の安全を最優先に考え、必ずコンドームを使用する(させる)こと。
 手足の赤い発疹など、疑わしい症状があれば、すぐ医療機関に向かって下さい。

 『日本の分断』 光文社新書 
 副題は「切り離される非大卒若者(レッグス)たち」。吉川徹(きっかわとおる)著。
 レッグスとはLightly Educated Guysのことで、著者は「軽学歴」と訳しています。
 近年、「階級社会」という言葉が広まってきましたが、著者は更に進んで「分断社会」という概念を提唱。
 大卒と非大卒で、およそ半々の比率なので、20~50代の現役世代を〈男/女〉、〈壮年/若年〉、〈大卒/非大卒〉という切り口で8つに分類しています。40歳を区切りとする、その8人の特徴は……

●壮年大卒男性…経済的に最も恵まれ、政治的関心も高い。高度成長の恩恵を受けられた層。「一人勝ち」状態。

●壮年大卒女性…8割以上が既婚者。生活にゆとりがあり、文化的水準が高い。心の状態が良好。

●壮年非大卒男性…正規職・自営業が多く、地方コミュニティの支え手。健康への配慮が少なく、ポジティブ感情が低い。

●壮年非大卒女性…専業主婦か非正規就業者、が多い。地方社会の支え手。満足度は低い。社会的活動性は中間的。

●若年大卒男性…若年層の中では経済的安定度が高い。未婚率は高いが、イクメン志向がある。健康にも関心が高い。

●若年大卒女性…ホワイトカラーが多く、都市部に多い。多様な価値観を認める。家族形成は未確定。子供数は約0.9人。

●若年非大卒男性…無職・非正規率が高く、最も厳しい状況にあるが、政治的関心が低い。文化や健康にも関心が低く、喫煙者が多い。内向き志向のマイルドヤンキー層と重なる。

●若年非大卒女性…経済基盤が弱いが、子供数は約1.3人いる。ヤンママやシングルマザーも多い。他の7人がサポートすべき。

 過去には日本の経済成長を支えたレッグスたちが、今は、非正規や低賃金の不利な状況に追い込まれています。この不公正を正すためには、全員で声を上げないといけません。
 上野千鶴子、雨宮処凛(かりん)共著の『世代の痛み』も、団塊ジュニアの深刻な貧困化、非婚化を解説しています。逗子図書館蔵。

 私個人は、少子化が必ずしも悪いとは思っていませんが(女性の生き方が多様になるのは、いいことです)、若い世代が、望んでも結婚・出産できないことは問題です。

 また、AIや移民に仕事を奪われることを考えれば、ベーシック・インカム(最低所得保障)が現実味を帯びてきます。大改革になりますが、捕捉率の低い生活保護より、はるかに公平ではないでしょうか。 

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック