「戦争は女の顔をしていない」の漫画版、素晴らしいです

 葉山図書館蔵。久しぶりに図書館で本を借りられて、本当に嬉しく思いました。普通の生活って、何て有難いものだったのでしょう。

 原作はスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、監修は速水螺旋人、作画は小梅けいと。

 第二次大戦の時、ソビエト連邦の女性たちも、男性兵士に混じって戦場に出ました。その時の女性たちの体験を、克明な取材を元にして描いたものです。

 悲惨な話、悲しい話の連続ですが、柔らかく暖かい絵柄によって、どんどん読み進むことができます。

 戦場にあって、男の兵士以上に勇敢に戦っても、そこは女性。長い髪を切ることに悲しんだり、ネズミに悲鳴を上げたり、男物の下着しか配給されないことを辛く感じたり。

ああ、戦争って、こういうことなんだ
 という気づきが、絵の力で沁み込んできます。

 毎月、生理は来るのに、生理用品はない。血を流しながら行軍する。

 大量の洗濯物(男の兵士の衣類)を洗うのに、まともな石鹸もない。手は湿疹だらけで爪も抜けてしまう。

 腕のいい狙撃兵だったのに、お洒落心で赤いマフラーを巻いていたため、雪の中で目立って敵に狙撃されてまう。

 細身の女性が、弾丸の飛び交う戦場を這って進み、男の負傷者を背負い、塹壕まで戻る。

 男に負けたくないと頑張り、飛行士にもなる、機関士にもなる。

 戦争のリアリティが、この愛らしい絵柄だからこそ、胸に迫ります。ぜひ、ご覧下さい。大人はもちろん、小中学生にこそ、読んでもらえたらと思います。

 日本では「はだしのゲン」が有名ですが、女性の立場で書かれた戦争の記録は貴重です。

 それにしても、戦争は誰が引き起こすのでしょうか?
 庶民には、何の利益もありません。
 しかし、戦争によって利益を得る誰かがいるから、いつまでも繰り返し、戦争が起きるのではないでしょうか。

 わたしたちのすることは、賢くなって、プロパガンダに騙されないようにすることではないでしょうか。
 戦争を起こしたい者たちは、まず世論を誘導しようとするでしょうから。


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